ナースの見聞録｜6月24日水俣大検診に参加しました

だいぶ間が開いてしまいましたが、6月23日（土）〜6月25日（月）にかけて、水俣大検診に参加しました。2012年7月末に特別措置法の申請期限が切られてしまうため、大規模な検診です。私たちの担当地区は熊本県天草地域。申請対象外の地域です。

健和会グループ（東都協議会）からは、医師３名・保健師1名・看護師３名・セラピスト２名・医療相談員２名・事務2名の計1３名の参加です。
全国の民医連職員を中心に検診スタッフ836名（うち医師142名）という規模でした。

当日1500名の受診を予定。相当な大雨（大雨洪水警報が発令）であったにも関わらず、1413名の方が初めて受診されました。過去最大の受診者数です。また、ほぼすべての方が初めて受診された方々です。その中の約9割の方に、水俣病特有の症状が確認されました。

私たちが最後に診察させていただいた方は、50代の女性でした。雨の都合で受診時間終了後にい らっしゃり、「時間過ぎちゃってるから、申し訳ないんでいいです。」と、受診せずに帰ろうとされました。半ば強制的に引き止め、診察させていただきまし た。見た目は何の問題もない方でしたが、「パパパパ」とリズムよく言えません。「パッパパッパ…あれ？」。目をつぶって片足立ちが1秒とできません。「あ れ？」。さらに明らかだったのが四肢末端優位の感覚障害。胸元を爪楊枝で突くと眉間にしわを寄せ、「痛っ！」とするのに、四肢では痛みを感じません。明ら かな求心性視野狭窄もありました。

しかし、7月いっぱいで申請は締め切られてしまいます。私たちはこれからも水俣病患者さんの支援に協力していきます。